褒めて伸ばす・叱らないしつけの本当の意味

5/06/2018

▶ 犬との暮らし

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褒めて伸ばすしつけと言うと、「なんだって?褒めてばかりで怒らないのか?」と思われがちですよね。さらに「叱らないしつけ」なんて言うと、ダメ親認定されること間違いなし。だけどこれって、「褒めて伸ばす」ことをメインとしたしつけであってただ単に叱らないわけではないはず。このセンセーショナルな言葉につられて、その言葉通りに「叱るべきところでも叱らないしつけ方、ただの甘やかし」だと世の中に伝わっている気がします。



褒めるのも叱るのも両方大事だと思いますが、叱るより褒めた方が効果的(精神的にも)な場合も多々あるなと気がつきました。


以前、夕方仕事が終わって夫が帰って来たようでガレージのドアがゴゴゴゴゴ、と開く音がしました。すかさず夫が入ってくるであろう、ガレージへ通じるドアの前にロビンが走って行きます。アンディ、ジャクソンも一緒です。そしてロビンが「ワン、ワン」と鳴き始めました。つられてジャクソンもワンワン吠えます。アンディだけが、軽く尻尾をふりながらドアの向こうの音を聞いている様子。(アンディは、吠えるべき相手・状況かを考えるうちの唯一の賢い担当。)


こんな時、「ノー」と言いがちです。だけど発想を変えてみようと思い、「ロビン、sit。」とロビンを座らせました。ロビンはまだドアの方を向いて、尻尾を振って、吠えたそうにしています。だけど座った合間に数秒黙りました。その隙に、「Good girl ロビン!」と褒めました。そしたらそれだけで、その後黙って夫が入ってくるのを待てたんです。褒めた瞬間にロビンが嬉しそうにこっちを向いて、またドアの方を向いて、尻尾をフリフリしながら夫が入ってくるのを待っていました。ああ、この子はこんなにも褒められるのが嬉しいんだな、褒められたからこのまま吠えないでいよう、とモチベーションにつながっているんだなと痛感しました。


あともう一つ思い出しました。うちでは家でも外でもトイレが出来るようにしつけているのですが、アンディとロビンはできれば外でしたい派なのでドアをカリカリして知らせるし、ジャクソンはドアが閉まっていれば勝手に家の中のシートの上でします。その日はたまたまジャクソンが目の前でシートの上におしっこをしたので、褒めたんです。そしたらそこにいてそれを見ていたロビン、すぐさま自分もシートの上に行っておしっこをしました。これも褒められたいからの行動に思えます。


褒めるしつけ・叱らないしつけは決して犬が手を噛んでも怒らないとか、子供が他の子を叩いても怒らないとか、「あ~らダメよ~」で片付けるしつけではないと思うのです。そうならない環境を予測して回避したり、なぜそういう行動をするのかを考える。同時に「褒める状況」を意図的に作って、スキナーのオペラント条件付けで言う、「正の強化」のように、これをすると嬉しい結果が起こるから自発的にそうする、というのを増やす。


もし子供であれば、子供が店で何でも触りたがるから、叱らないしつけの一環としてベタベタさわりまくっても怒らない、というのが叱らないしつけではなくて、触っても良い物を与えて「これなら触ってもいい」と叱る状況を回避する。だけど他の子の物を取ったとか叩いてしまった時は、きっぱりいけないと教える。これが褒めて伸ばす・叱らないしつけの本当の意味だと思います。


以前アフタースクールプログラムで働いていた時も、子供達が静かにして座っていないといけないところでギャーギャー騒ぐことがありました。そんな時は「静かにしなさい!」というより、「今静かに座っていられる能力が自分にはあると思う人は、そうしてください。」と言ったほうが静かになります。小さい子には「Show me if you can ○○.」とかね。自尊心をくすぐってやる気を出させ、たくさん成功例を経験させる。やれば出来るんだと気づかせる事が、自信や自立心、問題解決能力につながるわけです。これが褒めて伸ばすしつけのポイントなのだと思います。


まあちょっと犬と人間がごっちゃになりましたが、とにかく叱らないと言うのは文字通りまったく叱らないだけのしつけじゃないんだという事が広まる事を強く強く願っています。

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