日本とアメリカのペットにおける意識の違いって?

6/02/2018

▶ 犬との暮らし

t f B! P L
先日行ったバージニアのアートフェスティバルで、犬連れの人達をたくさん見かけました。私が住んでいる場所よりももっと都会的な地域だったので、そういう所には犬と一緒にイベントを楽しむ人が多くいる印象です。



特にアメリカ西海岸や大きな都市は、田舎よりずっとペットに対する意識が高いのが現状です。犬連れOKだけじゃなく、犬の為のイベントや動物愛護の会社、団体や活動がたくさんあります。シアトル在住のゆみこさんのブログにはそんな情報が盛りだくさん。(キットと歩こ、シアトル”いろいろ”ストリート。)そして先日バイト先の20代の男性、テイラーと話していた時の事。


【アメリカ人の若い男性のペットに対する意識】

私「アメリカにペット販売のテレビコマーシャルってあるの?」

テ「一度も見たことないなぁ。アダプションのコマーシャルはあるけどね。」

私「日本では大手ペットショップがコマーシャルしてるんだよ。まだまだペットショップに来る子達がどんな所で育っているのか知らない人も多いし、アダプション率も低いんだ。」

テ「そうなんだ?アメリカでは大手ペットショップでは犬猫は売ってないよ。売ってるのは小さな地元の個人ペットショップだけ。昔はショッピングモールでも売ってるのを見たけど、今はなくなったね。」

私「日本ではホームセンターにもペットショップが入ってて、犬猫が売られてるんだよ。アメリカで言うとホームデポに犬猫が売ってる感じ。」

テ「えー!!木材が売ってるのと一緒に犬猫が?すごく変な感じ!」

私「じゃあさ、犬か猫が欲しくなったら、どうするの?」

テ「アダプトするね。間違いなく。」

私「もしテイラーの友達が、ほらあの近所の犬売ってるペットショップ、あそこで買うわって言ったら?」

テ「止めるよ!おいおい、ペットショップで犬買うなよってね。でももう僕らの世代は犬猫はペットショップで買うっていう意識はないよ。普通はアダプトするって思ってる。」


という事を話しました。アメリカでは都会はもちろん、こんなノースカロライナの田舎でも若い世代にはアダプションという選択が一般的なようです。


一般社団法人ペットフード協会の、2016年版愛護団体からのペット入手についてのデータによると、現在犬や猫を飼育している人に取ったアンケートではなんと80パーセント以上もの人たちが、愛護団体を知っているが入手は検討しなかった、またはそもそも愛護団体の存在を知らないと答えています。


【半数近くがペットショップから犬を購入】

そしてペット入手先ですが、同サイトの調査結果の詳細によると、犬に関しては47.8パーセントと半数近くの人がペットショップからの購入と答えています。(調査結果の詳細pdfより)それもそのはず、約70パーセント以上の犬飼いさん達がホームセンターでフードを買うというデータが出ているので、そこに犬がいたら、つい見て行きたくなる気持ちになってしまいす。(犬・猫市販ペット用品・ペットフード購入実態pdfより)だけど、きっと私ならペットの生態販売をしているホームセンターでフードは買わないし、そもそもそのホームセンターを利用することすら避けます。


【日本の若い世代はペットショップ派?アダプション派?】

さて、上記のデータは年代別にも分けられています。それでは日本もアメリカのように、若い世代が犬をペットショップから迎える事は減っているのでしょうか?実は、40~60代までは50パーセント以内だったのに、30代が57.9パーセント、20代がなんと63.4パーセントと、ペットショップからの購入率が上がっているのです。


なぜなのでしょうか?動物愛護の認識が広まっていれば、ペットショップから買うよりも殺処分待ちの犬猫をアダプトしたり、もしくはちゃんと愛情を持って育てているブリーダーに意識が向かうはず。他人を思いやる心が豊かな国民性の私達日本人が、先進国としてひとりひとり出来る事は何なのでしょうか。


↓犬は何匹いるかな?答えは最後に♪



それでは、そもそもアメリカはどうして変わったのか?についてこんな記事を見つけました。Hows stuff work?のWhy Are Pets Disappearing From Pet Stores?によると、パピーミルはアメリカ合衆国農務省によって規制されてはいるけれど、その基準は低く人道的に扱うことや責任を持って飼育することが保障されているわけではないとのこと。だから現状アメリカも日本も、法律で厳しくパピーミルを無くすことは出来ていないという点は同じ。


だけど、1940年代~60年代の世代がペットを家族の一員として扱い始めたことから始まり、国民が野良犬の保護やシェルターからアダプトする意義の理解が増えたことと、パピーミルの現実の認識が高まっている事がひとつの理由だと述べています。そしてペットショップの犬猫はほぼ全てパピーミルから来ているとも書かれていました。


日本も動物に対する人道的な扱いに関しては昔と比べるとずっと良くなっていると感じます。ペット保険やデイケアや、ペットに関する色々な商品があることからもペットは家族の一員という認識はもう一般的だとも思います。それではなぜ、ペットショップから犬猫を買う人が後を絶たないのでしょうか?そしてなぜ若い世代に増えているのでしょうか?


テレビの影響でしょうか?
ペット業界、一部のホームセンターの戦略のせいでしょうか?
きちんとした法を決めない政府のせいでしょうか?
誰もちゃんとした情報を教えていないから?


きっとそのどれもがそうなんだと思います。そしてこのブログに来てくださった方は、こんなことにはとっくに気がついていて、なんらかのアクションを起こしていると思います。だから、これからも気がついている人たちがどんどん先に若い世代に伝えていく必要があると思うのです。アメリカはどうして変わったのか?それはよりたくさんの人がペットショップに売られている犬猫の背景を知ったから。


私は10年前、アンディをペットショップで買いました。その時は世の中にパピーミルのような存在があるなんて知らずに。犬はペットショップで買うか、誰かの犬の子犬が産まれてもらうものだと思っていました。だけどその後ブログを始めたおかげで、ある時パピーミルの存在を知りました。私よりもずっと先に、そのことに気がついて情報を発信してくれたブロガーの人たちがいたのです。今でもその当時の自分に知識がなかったことを悔やみます。だからこそもう犬を買う事はないし、こうしてアメリカにいる今、アメリカの現状を日本に伝えることが少しでも日本の役にたてたらと願っています。


【どこから犬猫を迎えたらいいの?】

最後に、できるだけパピーミルの犬猫を増やさないために、殺処分の犬猫を増やさないためにはどこから迎えたら良いのか、どこからはダメなのかをこちらのサイトを参照しながらまとめました。Best Friends Save Them All


良い所

  • 動物保護団体
  • 保健所
  • 信頼のおけるブリーダー(飼育環境を見られる、ブリーダーの人間性を確かめられる場所に限る)

悪い所

  • ペットショップ
  • 子犬子猫オンラインショップ
  • 新聞の広告


日本とアメリカのペットにおける意識の違いは、ペットがどこから来るのかと殺処分を減らそうとする意識の差であり、国民においてのその浸透率が決定的に違うと言えます。これからもたくさんの人がパピーミルの存在に気づき、少しでも多く殺処分が減るように回りの人に伝えて行くことが大事だと思います。


写真クイズの答え:2匹 写真中央にまっ白で黒いハーネスのワンコがいるよ!

にほんブログ村 犬ブログ シーズーへにほんブログ村 犬ブログ 犬 海外生活へ

我が家の愛犬たち

アーカイブ

メディア


2017年8月号のいぬのきもちに搭載していただきました。

その時のブログ記事はこちら

ブログ内をサーチ

リンク先:ホリスティックケア・カウンセラー養成講座トップページ
GREEN DOG ホリスティックケア・カウンセラー養成講座GREEN DOG ホリスティックケア・カウンセラー養成講座

メール

名前

メール *

メッセージ *

QooQ